労働条件
前述の通り、契約期間以外の労働条件は変わらない可能性が高いのですが、それでも実際に無期転換して「無期契約社員」になると、どういう立場になるのか気になると思います。
契約期間に定めがないので、正社員と変わらないのではと思うかもしれませんが、無期契約社員は雇用期間の定めがないが、あくまでも「契約社員」であることに変わりがありません。従って、給料などの条件については正社員とは差がつけられるでしょう。
正社員と同様の給与やボーナス体系、退職金制度は適用されないと思います。無期契約社員に転換しても、契約期間以外の労働条件については、何か特別な取り決めが会社と行われない限り、変更されないでしょう。
それよりも心配なのは、無期転換の直前に契約を打ち切る会社が出てくることです。これは法令違反の可能性があります。それまでは普通に契約を更新してきたのに、無期雇用契約への転換ができる直前で契約を打ち切るのは、会社にとっては労働契約法違反となりうるので注意が必要です。
無期雇用契約へ転換した上で、地域限定正社員のような位置づけをして働いてもらうようにすべきで、会社にとってもリスク低減の観点からそれが望ましい対応といえるでしょう。有期契約社員から無期契約社員に転換する場合には助成金もあります。